子供
自分の子供が奇形児になるなんて、妊娠中はだれも考えないし・考えたくないことでしょう。その原因や確率については色々と取りざたされてはいますが「確実な情報」は少ないものです。

ドラマ「コウノドリ」の中でも、先天性心疾患を持った赤ちゃんを持った両親の苦悩や、切迫早産による赤ちゃんの死亡などがテーマとして取り上げられ「妊娠・出産は何が起こっても不思議ではない」事がありありと描かれています。

妊娠を希望する女性にとっては、生まれてくる赤ちゃんが健康であることには大きな意味があります。いつか成長し、親元を離れても元気に生きていける丈夫な体を望むことは、可愛い我が子のため。

奇形児の原因は一体何なのか、その確率はどうなのかを今回は詳しくまとめました。元気な赤ちゃんを授かるために、何をすれば考えましょう。

奇形児とは?出生する確率は!?

「奇形児」と「障害児」はまた別で、生まれつき手足などの見た目にハッキリとわかる障害を持った赤ちゃんのことで、染色体異常や代謝異常などの内臓や脳に疾患のある赤ちゃんとは区別します。しかしながら、機能異常に外的な奇形が合併していることも少なくはありません。ダウン症や21トリソミーなどの、染色体異常は奇形児とは呼ばない事も多いそうです。

日本で奇形児が生まれる確率は?

世界的にみると日本での奇形児の出生率は世界でもかなりの高水準で、100人に4人が何らかの疾患をかかえています。軽いものでは手足の指の本数が多い・少ないですし、重度なものは手足が生まれつきなかったり体の一部を共有して生まれてくる双子です。最近は生まれつき体に大きな痣があったり、アトピーなど皮膚に疾患をかかえる赤ちゃんも少なくありません。

過去にはベトナムの枯葉剤によって体の一部が繋がって生まれてしまった双子、水銀被害によって出産した赤ちゃんの手足がなかったなど「明らかに原因がはっきりしている」奇形児が問題にもなりました。中には外見の奇形だけでなく、内臓に疾患があったりすることで、お腹の中で命を落としたり流産という形で失ってしまう命もあります。

少子化によって生まれてくる赤ちゃんが少ないのに、奇形児としての報告が増えているのは「生まれながらの痣」「まぶたが開きにくい」など命に支障がない軽度の症例が加えられたからとも考えられます。

その奇形児の中でも約1000人から1500人に一人に確率で、入院・長期的な治療が必要な赤ちゃんが生まれてきます。薬、放射線、感染症が主な原因と考えられていますが、このほかに母親の「飲酒」喫煙」も赤ちゃんに大きな影響を与えるとも考えられています。

受精卵が細胞分裂を繰り返し赤ちゃんへと成長していく妊娠12週の終わり、妊娠初期から中期が一番影響を受けやすく神経管が形成される一番大切な時期だからです。

過去にサリドマイドによって手足が短縮・欠如した奇形児が生まれたのデータから、この時期に母体に何らかの影響が与えられると奇形児の出生率が高くなると考えらえているのです。

ちなみにダウン症児は高齢出産リスクによって生まれる確率が高く、

  • 30歳では1000人に1人
  • 35歳で400人に1人
  • 40歳で100人に1人
  • 45歳で30人に1人

となっています。

二分脊椎は、神経管閉鎖障害によっておこり10,000人に5人程度との報告がされています。

奇形児はどのような赤ちゃんを言うのでしょう

遺伝子
見た目に手足の形状が異なっているだけでなく、内臓に何らかの障害があり長く生きられない赤ちゃんもいれば、体の麻痺や器官に異常があるなどの障害を抱える赤ちやんもいます。

外見に奇形がある

  • 口蓋裂
  • 多指症:母指列
  • 合指症

指が5本でなく6本であったり、少ない・唇が割れた状態、顎が割れているなどの奇形です。多指症や口蓋裂などは、手術で治療することができますし成人した時にはほとんどわからなくなります。

体の内部に奇形がある

  • 心室中隔欠損
  • 無脳症
  • 二分脊椎
  • 十二指・小腸閉鎖

無脳症は生後間もなく死亡するケースが多い他に、二分脊椎の場合には下半身に麻痺が残ったり内臓障害を併発するなどの重症化することもあります。心室中隔欠損・十二指・小腸閉鎖など、生まれ持った内臓障害は、すぐに手術する必要もありリスクが非常に高くなります。

奇形児が生まれる原因とは?予防することで確率は低くなる?

原因は色々と考えられますが、代表的なものからどのような奇形児が生まれる確率があるのかを考えましょう。

薬剤による影響

過去にはバルビツール系催眠薬「サリドマイド」を服用した妊婦がフォコメリアよ呼ばれるアザラシ状奇形児を出産したことから、妊娠中の薬の服用は慎重になるべきとされています。一部の漢方薬やサプリメント以外は、服用は危険視されているからです。風邪薬などの、市販のものはNGですから、かならずかかりつけの医師に相談して処方してもらいましょう。

妊娠している事に気が付かず、妊娠超初期に薬を飲んでしまい心配する人もいますが「必ず奇形児が生まれる」わけではなく、確率が高くなるということです。健康な生活をしていて、色んなことに気をつけていても奇形児が生まれる事もありますので、そこだけは頭に入れておきましょう。

産婦人科の女医
アザラシ状奇形児とは、手足が短く従来は指があるはずの部位が、アザラシの足のようになっている赤ちゃんです。現在は催奇形因子のある薬剤には注意書きが義務つけられていますので安心です。薬は成人した大人が飲めば、代謝機能により排出され問題はありませんが、赤ちゃんはママの血液から薬剤を吸収し排出することができないために害になります。妊娠中は医師から処方された薬以外は飲まないようにすることで、奇形児が生まれる確率を軽減できるのです。

放射能による影響

放射能と聞くと「原発」など一般的には「私には関係のない話」ととらえられがちですが、女性が骨盤部分にある程度の放射線被曝を受けると、白血病になる確率が高くなるとのことからレントゲン検査が必要な場合には妊娠しているのかをチェックしてからおこなわれます。

感染症による影響

感染症の中では「風疹」が一番ポピュラーなものです。風疹は予防接種が義務付けられているので一般的には抗体を持っている人が多いのですが、昭和54年~62年生まれの人の中には、ワクチン接種をしていない人もいることから感染することで奇形児確率が高くなってしまいます。

それだけでなく。ワクチンを接種をしたにもかかわらず免疫ができなかったり、免疫力が低下したことで風疹にかかってしまう人もいるのです。風疹は一度感染すると、二度とはかからないとも言われてきましたが最近では再感染する患者が増えているので注意が必要です。

心配な人はブライダルチェックで、結婚前後に抗体検査や子宮環境検査などを済ませておくと安心です。抗体低下や抗体がない場合には、ワクチン接種をおすすめしますが、月経期間中摂取が必要なことと約2~3ヶ月間の避妊が必要となりますので妊娠計画があるのであれば事前に話し合っておきましょう。インフルエンザやおたふくかぜ、はしかに関しては特に感染症の報告発見されていませんので安心です。

産婦人科の女医
風疹が原因の奇形は、合併症がありますので極めて危険で厄介です。難聴・低体重・心疾患・肝炎・肢体麻痺などが複合的にみられますので、妊娠を希望するのであれば予防にこしたことはないと考えてください。

アルコールによる影響

妊娠中にアルコールを摂取した場合、先天性異常、切迫早産、流産、死産の確率が一気に高くなります。ママの血液から赤ちゃんにアルコールが流れてしまい、分解ができませんので直接に影響を受けてしまいます。

  • 精神的精神遅滞や多動症、自閉症
  • 小頭などの奇形
  • 視覚・聴覚障害
  • 低体重・低身長

アルコールによって起こる奇形は、上記のように身体的・肉体的のあらわれます。

喫煙による影響

  • 早産・流産リスク
  • 早期胎盤剥離などの異常
  • 子宮外妊娠
  • 口蓋裂など

喫煙は健康の害になることでも有名ですが、赤ちゃんに対しての被害も想像以上なものがあります。乳児の時には異常がみられなくても、乳幼児以降に言語障害などが発見されることもありますので、妊娠を希望するのであれば早くから禁煙を心がけ血液を綺麗にしておく必要があるでしょう。

高齢出産による影響

ダウン症などの染色体異常は、特に高齢出産による卵子の老化が原因ではないかと強く言われていますが、その他の奇形も関係性がまったくないとは言い切れません。初期流産は、染色体に異常があることから上手く育つことができず自然流産する確率が高いとされています。

  • ダウン症
  • 口蓋裂・口唇裂
  • 心室中隔欠損

高齢出産の代表的な疾患は、ダウン症です。染色体異常によって、知能や運動能力の遅れなどがみられますが身体的な欠損がないので奇形児には分類されることがありません。ただ、健康な赤ちゃんを望む夫婦にとっては同じことですし、人の手を借りなくては生活が難しいことにはかわりはないでしょう。

心室中隔欠損(しんしつちゅうかくけっそん)は、1000人に3人の割合で起こる先天性心疾患です。心臓の右心室と左心室の間を隔てる壁である心室中隔に穴があいた病気で、成長と共に治まる軽症から手術が必要とされるものまでさまざまで、ダウン症を覗くと奇形児のなかでも最も多い症例です。

双子の場合、一人は正常に生まれたにかかわらずもう一人がこの疾患を持って生まれてくることもあり、高齢出産においてはダウン症と共に注意したい疾患です。

ダウン症の赤ちゃんの多くが「標準トリソミー型」で、普通22本あるはずの常染色体が23本あります。このダウン症の両親の遺伝子には特に問題がなく「突然変異」でおこります。

そして高齢出産だけでなく、未成年者が出産した赤ちゃんにも見られることから「卵子の質」が、ダウン症を引き起こすのではないかと考えられ「葉酸」を妊娠1ヶ月前から・特に妊娠初期に摂取することが予防になるといわれています。すでに海外では婚活中から摂取するのは当たり前のことです。

日本でも厚生労働省では食事以外で葉酸を400ug摂取することを推奨していますが、まだまだ浸透しておらず誤った知識を持っている人も多いようです。

奇形児の確率を軽減するにやりたいこと

喫煙
奇形児の確率の中で遺伝的な要素は非常に少なく、ほとんどが後天的な原因なものです。それは予防することで改善することができるのですから、自分ができることは少しずつ改善していきましょう。

禁酒・禁煙習慣をつけること

仕事をしながら妊活をしている女性はストレスも多いと思いますので、ついつい体によくないと思っても手が伸びてしまうものです。特に喫煙は、禁煙しても血液が浄化されるまで時間がかかります。

本気で妊活を始めたいと考えているのであれば、禁酒・禁煙はすぐにでもするべき。確かに喫煙者の出産する赤ちゃんが全員奇形児ではありませんが、1%でも確率がある限りはこの」ような悪習慣はすぐにやめるべきでしょう。

薬の乱用は控える事

女性の最大の悩みは生理時の頭痛・生理痛・吐き気・腰痛などではないでしょうか。仕事に差し支えがあることから鎮痛剤が手放せない人も多いかと思います。

辛い時に薬を飲んで楽になるのは悪い事ではありませんが、いつまでも良くならない毎月苦しい思いをしているのであれば、薬に頼らずに体質を改善すること事も考えてみましょう。

運動習慣をつけて血流を良くすることや、サプリメントや食事で栄養のバランスがよい生活習慣を手に入れること。その時は楽にはなる薬ではなく、いつも気持ちよく快適に過ごせるように工夫してみましょう。

葉酸を積極的に摂取する

葉酸はビタミンB群の一種で、血液を作るために働く非常に大切な栄養です。妊娠初期に食事以外でモノグルタミン酸型葉酸を摂取すると、神経管閉鎖障害を予防することができ、奇形児リスクを軽減することができることが分かっています。

欧米やヨーロッパ諸国では、妊娠前から葉酸をサプリメントで摂取することはごく自然なこととなってますが、日本ではまだまだ浸透しておらず母子手帳に記載されているにも関わらず多くの妊婦が実践していません。

その背景には「葉酸サプリはあやしい」「妊婦を対象にして商売をしている」「危険なサプリが多い」などのデマが飛んでいるからではないでしょうか。本当に危険なサプリメントであれば、そもそも認可もされず販売されることはありません。葉酸サプリは、ドラッグストアや薬局でもみかけることがあるごく定番のサプリです。

妊娠すると、つわりが長引き食事が十分に摂取できなかったり、味覚が変わってしまい偏った食事をついしてしまうこともあります。健康な赤ちゃんのためにも、出産まで体力をしっかりつけるためにも栄養のバランスを考えることはとても大切なことです。

そのためにも「妊娠中に安心して飲むことができる」「栄養のバランスにすぐれている」「妊娠周期に合わせて必要な栄養が摂取できる」葉酸が必要なのです。

妊活から出産まで必要な葉酸は赤ちゃんを奇形から守ってくれます

赤ちゃん

先天性の奇形は、外見だけでなく内臓や骨などの大切な器官に影響を与えてしまいます。治療によって根治するものもありますが、小さな赤ちゃんの時から大きな障害を抱えて生きていくのはとても大変なこと。

まして奇形の因子は、遺伝子ではなく受精卵となり細胞分裂が活発な妊娠初期に一番発生しやすいと言われています。葉酸は、血液を造血するだけでなく細胞の分裂に関わる大きな役割をもっています。だからこそ、妊娠初期には普段よりもたっぷりと葉酸を摂取しなくてはなりません。

葉酸は食事からも摂取することはできますが、食事から摂取できるポリグルタミン酸型葉酸よりも、野菜を加工して作ったモノグルタミン酸型葉酸の方が体内での有用率が高く、しっかりと働くことも研究から分かっています。

葉酸はママの血液から赤ちゃんに運ばれて、受精卵となった時に細胞分裂を活発にし、脳や骨、心臓などの臓器を作っていきます。この時に葉酸が十分でなかったり、アルコールやニコチンなどが一緒に赤ちゃんに運ばれてしまうと、スムーズな細胞分裂をすることができずに体の一部が発達しないままに生まれてきます。

赤ちゃんが十分に成長することができるように、妊娠初期から葉酸をサプリメントで摂取することは奇形児ではなく健康な赤ちゃんを出産することができるだけでなく、ママの体も元気にして母乳の出を良くしたり元気に子育てできる健全な精神と肉体をキープするためにも必要なのです。

葉酸は「妊娠したら飲めばいい」特別なものではなく、妊活を始めた時から奇形児を予防するために始めたい習慣です。血液を造血し、排卵周期を正常化してくれたり卵子の質を高めて妊娠しやすい体へといざなうのも葉酸のパワーです。

ドラッグストアや薬局でも葉酸サプリをみかけますが、これから妊活を始めようと考えている人・妊娠計画を立て始めた人は、どうぞ赤ちゃんのために自分のためにも良質な葉酸サプリを選んでください。

管理栄養士が教える葉酸サプリの賢い選び方