ビタミンB6と葉酸

葉酸は、新しい細胞や赤血球をつくるために欠かせないビタミンです。

人の成長の中でもっとも細胞分裂が盛かんなおなかの赤ちゃんの発育に、特に重要な栄養素として注目され、
厚生労働省では、1日あたり非妊娠時240μg、妊娠時480μgと、妊娠時は非妊娠時の2倍の量を示しています。

健康な赤ちゃんを産むために、妊娠前から葉酸の準備が大切です。

赤ちゃんの脳や脊髄などのもと(神経管)がつくられるのは妊娠初期。

妊娠6週頃には、脳の神経はほとんど完成してしまうと言われ、この時期に細胞分裂に欠かせない葉酸が不足すると、赤ちゃんが先天性疾患の1つである二分脊椎症や無脳症などの「神経管閉鎖障害」になるリスクが高まることがわかっています。

現在の日本では、二分脊椎症は増加傾向にあり、厚生労働省では、神経管閉鎖障害の発症リスクを下げるため、妊娠を計画している女性に妊娠1か月以上前から妊娠3か月まで1日あたり400μg(0.4㎎)の葉酸を摂ることを推奨しています。

しかし、女性が妊娠に気が付くのは早くて妊娠4~5週ごろが多く、気づかないうちに赤ちゃんの大切な脳や脊髄のもとの発達が既に進んでいるのが現状です。

妊娠確定時にあわてて葉酸を摂るという状況にならないためにも、妊娠を計画している段階から葉酸の摂取を心がけておくことが大切です。

また妊娠中は体内の循環血液量が妊娠前の1.4~1.5倍になると言われ、赤血球づくりにも関わっている葉酸は貧血予防にも摂りたいビタミン。さらに母乳は血液からできていることから、授乳期の母乳の出をよくする効果も期待でき、妊活・妊娠中だけでなく出産後もママの強い味方になってくれます。

なお、授乳期では厚生労働省では340㎍の葉酸を摂るよう伝えています。

葉酸と母乳に関して詳しく知りたい方はこちら

食事で葉酸を摂るには?

大豆製品
葉酸は、ほうれん草などの緑黄色野菜や、果物、レバー、大豆製品など、様々な食品に含まれ、普段から野菜を350g食べるなどバランスの良い食事をしていればあまり不足は心配ないとされています。

しかし、葉酸は水溶性のビタミンで水に溶けやすく熱に弱い性質を持っており、食事からの吸収率は低めです。調理することによって50%近く失われると言われています。

特に必要量が非妊娠時の倍になる妊娠時は不足する心配があり、葉酸を多く含む食材を利用し、毎日コツコツと摂取し続けることが大切です。 

【葉酸が多い食材リスト】

  • 鶏レバー(焼き鳥2本/60g)780μg
  • 菜の花(1/2束/50g) 170μg
  • モロヘイヤ (1/4束/60g) 150μg
  • ほうれん草(1/4束/60g)126μg
  • ブロッコリー(1/4個/60g) 126μg
  • ゆでた枝豆(正味40g)104μg
  • 納豆(1パック 50g)60㎍

食事で葉酸を摂る3つのポイント

食事で葉酸を摂る3つのポイント

➀新鮮な食材をなるべく生で摂取!

葉酸は水に溶けだしやすく熱に弱いので、サラダや果物、納豆など、そのまま食べられるものがおススメです。

また、サラダなどにする場合は食材をさっと洗い、水にさらす時間は短めにしましょう。こうすることで水から流れ出る葉酸を防ぎます。

②汁ごと食べられる味噌汁やスープをおかずの1品に!

妊活・妊娠中は冷えにも気をつけたい時期。
汁ごと頂けるスープや煮込み料理などは、カラダの中から温めてくれるだけでなく、汁に流れ出た葉酸を摂取できるのでおススメです。

また、片栗粉などでとるみをつけるのも1つの手です。

➂ビタミンB12を含む食材を一緒にとって吸収率アップ!

ビタミンB12は、葉酸と協力して、新しい赤血球を作ることや、葉酸がスムーズに働くためにも必要不可欠な栄養素。

主に肉、卵、魚介類、乳製品などの動物性食品に含まれています。
そのため、野菜と一緒に動物性食品も摂れるメニューを取り入れていくと良いでしょう。

加工食品や外食などが多く偏った食生活をしている人は、特に葉酸が不足しやすいので、生のまま食べられる食材や手軽に作れる汁物からチャレンジしてみると良いですね!

ビタミンB6って?

ビタミンB6は、水溶性ビタミンで主にたんぱく質の代謝をサポートし、肌や髪の健康維持に役立ちます。またホルモンバランスを整えることや神経伝達物質を作る手助けもしています。

妊活・妊娠中はどうしてビタミンB6が必要なの?

ビタミンB6は、女性ホルモンの1つである「エストロゲン」の代謝に必要不可欠な栄養素です。妊娠中は、このエストロゲンが増えるため、普段に比べてビタミンB6が不足気味に。ビタミンB6の必要量が増える妊娠中は積極的に補うようにしましょう。

特に妊娠中は、つわりの原因となるアミノ酸の代謝不良を整える効果が期待でき、つわりによるおなかの赤ちゃんの栄養不足を予防するためにも、是非摂っておきたいビタミンです。

また、ビタミンB6は、セロトニンやアドレナリンといった脳内神経の伝達物質の材料となるため、不足すると、イライラや気分が落ち込む原因になると言われています。ママの情緒安定だけでなく赤ちゃんの脳神経の発達にも関係していますので、充実した妊娠、子育てライフを送るためにも妊娠前から食事を整えていくことが大切です。

ビタミンB6を摂るには?

ビタミンB6は、カツオ、マグロなどの魚、レバー、サツマイモ、バナナなど、様々な食材に含まれており、バランスよく食べていれば不足することはありません。しかし、通常より必要量が増える妊娠、授乳中はさまざまな食材を組み合わせながら、ビタミンB6を多く含んだ食材を意識すると良いでしょう。

ビタミンB6が多い食材リスト

  • 牛レバー(80g)0.71㎎
  • 鶏ささみ(2本/80g)0.48㎎
  • マグロ(赤身)(刺身6切れ/100g)0.86㎎
  • サンマ(1尾正味100g)0.51㎎
  • バナナ(1本/100g)0.38㎎
  • にんにく(2かけ/10g)0.15㎎

ビタミンB6を摂る2つのポイント

ヨーグルトにバナナ

➀利用率が高い動物性食品を摂ることがおススメ!

ビタミンB6は植物性よりも動物性の方が効率よく摂取ができます。鮮度の良い魚や肉のおかずを食べるようにしましょう。

※妊娠中はレバーの食べ過ぎや、食中毒のリスク予防に非加熱の食材は控えましょう。

②ビタミンB2を含む食材を一緒にとって吸収率アップ!

ビタミンB6は、ビタミンB2が不足すると効果を発揮せずに体外へ排出されてしまいます。せっかく意識して摂ったビタミンB6が体内で効率よく働くためにも、ビタミンB2を摂ることも心がけましょう。

ビタミンB2は、レバー、魚介類、乳製品、卵、納豆などに多く含まれ、ヨーグルトにバナナをプラスすることで、ビタミンB6とB2が効率よく取れますよ。

ビタミンB6と葉酸を一緒に摂取できるサプリはこちら


管理栄養士が教える葉酸サプリの賢い選び方